日立製作所は18日、年度内にプラズマテレビ用のガラスパネルの生産をやめ、来年度から松下電器産業から調達すると発表した。パネルの回路部分の生産と、パネルの組み立て、プラズマテレビの生産は続ける。ガラスパネルを外部調達して、負担の軽減を目指す。

 プラズマテレビのパネルをめぐっては、パイオニアが09年1月に自社生産から撤退する予定。部品から組み立てまで、プラズマテレビを一貫生産するのは国内で松下、日立、パイオニアの3社だったが、松下の1社だけになる。

 日立は08年度に「ウー」ブランドのプラズマテレビを90万台生産する計画。ただプラズマテレビの国内出荷シェアは薄型テレビの1割強で、液晶テレビに押されて出荷台数は伸び悩んでいた。

 薄型テレビはかつて、液晶、プラズマとも各メーカーがパネルを自社生産していた。しかし、投資負担が大きく、急速に生産集約が進み、巨額の投資を各社で分担する形へと変わってきている。液晶はシャープと松下、プラズマは松下など3社に絞られていた。

 ある大手電機メーカー幹部は「パネル製造を合理化しても、テレビ事業を取り巻く環境は厳しい。生き残り競争は続き、どの企業が勝ち残るかは不透明だ」と話している。