三洋電機は3日、新世代DVDの再生機・録再機の基幹部品「青紫色半導体レーザー」で、世界最高出力となる450ミリワットのレーザーを開発したと発表した。高速での書き込みが可能になるため、2時間番組を10分でダビングできる。2―3年後をめどに量産を始める予定で、ブルーレイ・ディスク(BD)対応機器用のレーザー市場でシェア拡大を目指す。

 新製品は半導体レーザーの素子を保護する膜の構造を見直すなどして、長時間、安定して高出力のレーザー光を照射できるようにした。4層のBDに12倍速で録画できる性能を持つ。これまでは高出力を出そうとすると、発熱などで出力が安定しなかった。

 現在のBDは2層までだが、今後は層をさらに重ねた大容量BDの普及が見込まれている。三洋は生産技術の開発を進めて大容量BDに対応した高機能レーザーの量産化を目指す。青紫色レーザーは三洋のほか、日亜化学工業(徳島県阿南市)やソニー、シャープが量産している