加勢大周被告、芸能界引退を表明 「田舎で一から出直し」

加勢大周被告、芸能界引退を表明 「田舎で一から出直し」

「こんなことで、今までやってきたことを自分の手で終わらせてしまい、とんでもないことをした」−。10日東京地裁で開かれた俳優、加勢大周被告(38)=本名・川本伸博=の初公判。被告人質問で加勢被告は「田舎の親元に戻って一からやり直したい」と述べ、芸能界から身を引く意向を示した。すでに、東京都世田谷区の自宅マンションは引き払っており、社会復帰後には北海道函館市の実家に戻る見通しだ。


初公判は午前10時に開廷。頭髪は丸刈り。ほほもこけたように見えた。そこには、トレンディー俳優として名をはせたころの輝きはみられない。「自分なりに静かなところで反省して、判決を受けたい」と保釈は申請しなかったという。

 加勢被告は被告人質問で、弁護人から大麻などを使った動機を問われると、氏名の差し止め訴訟や離婚問題などで悩みが深かったことを挙げ、「僕はすべて昔話で済ませたかったが、どうしても、取材や共演する人から、そこを聞かれてしまう。自分が楽になれば、というのが理由だった」と話した。

 薬物使用については、「人間が人間としての精神を保てなくなる。暴力団の資金源になっており、悪影響を及ぼす」と反省。「こんなことで人を裏切りたくないし、悲しませたくない。もうこんなことはしません」と述べ、二度と手を出さないことを誓った。

 この日は情状証人として函館市に住む父親が出廷。時折、泣き崩れながら、「(加勢被告が)大丈夫になるまでは側にいたい。身を引き締め、新しい状態にしたい」と実家で監督していく意向を示すと、加勢被告は下を向いたまま青いハンカチで涙をぬぐっていた。