トヨタ販売、100万台超の下方修正=09年世界計画、北米は大幅減


 トヨタ自動車が2009年の世界販売計画(ダイハツ工業と日野自動車を含む)について、現行計画970万台から100万台以上、下方修正することが10日分かった。日米欧の急速な市場縮小に加え、金融不安の拡大で世界的に新車需要が落ち込むため。同社は詰めの調整作業を行い、近く発表する予定だが、自動車業界の苦境を強く印象づけるものになりそうだ。
 トヨタは昨年、09年世界販売を1040万台とする計画を掲げ、自動車メーカーで初の大台突破を目指していた。だが、主力の先進国市場の低迷で今年8月には970万台に一度下方修正。その後、米金融危機を契機に世界的な販売不振に陥り、異例の大幅な再修正に追い込まれる形だ。
 特に最大市場である米国の低迷が深刻で、同国市場でのトヨタの下方修正は、従来計画比3割減に迫る可能性がある。同社内では米国の新車販売が全メーカー合計で1000万台程度(07年は1615万台)に落ち込むとの見方も浮上している。先進国市場の不振をカバーしてきた新興国や資源国でも、一部の国を除いて軒並み成長がストップすると想定しているもようだ。