100平泳ぎ立石諒、あこがれの北島超えを演じる 競泳短水路

100平泳ぎ立石諒、あこがれの北島超えを演じる 競泳短水路

「まじやばいっすね。どうせなら狙おうとは思っていたけど」。日本人人で初めて五輪2大会連続金メダリストの記録を塗り替えた。もちろん短水路ではある。だが、あこがれの北島康介が昨年マークした記録を0秒07更新し、プールから上がっても立石の興奮はおさまらない。

 昨年4月の北京五輪選考会は二百メートル3位で切符を逃し、あえて半年間、水から離れた。「遊びすぎちゃいました」というが、それはロンドン五輪へ心機一転して臨むための計画。オフ明けの昨年11月からはこれまで以上に水泳と真剣に向きあえるようになり、冬場の泳ぎ込みで無くしかけていた自信も取り戻した。

 レース2日前、携帯電話がなった。「お前、ちゃんと頑張っているのか?」。あこがれの北島からだった。

 「良い報告ができるように」と話していた立石は決勝で、デサントの新水着を着用。前半の五十メートルでも北島の持つ公式日本記録を上回るハイペースで結果を出したが、水着開発が進んでいる今、「北島さんが昨年出した記録と比較するのは難しい。水着の力もあると思うので」と慎重だ。

 4月の長水路日本選手権で、本当の“北島超え”を目指す