興奮状態で救急搬送されなかった男性、脳内出血発症し死亡 京都

京都府警伏見署は25日、同署で保護した後に脳内出血を発症し、市内の病院に入院していた同区内の無職の男性(55)が死亡したと発表した。男性は15日、同区内のマンションで倒れているところを発見され、救急車が出動したが、男性が興奮状態にあったため救急搬送されなかったという。市消防局は「やむを得なかった」としている。

 同署や市消防局によると、15日午後6時45分ごろ、マンションの2階通路で男性が倒れているのを住民が見つけ、119番した。救急隊員が駆けつけたところ、自力では立てない状態だったが、救助を嫌がるようなしぐさをみせたため隊員は救急搬送をあきらめ、同署で一時保護した。

 ところが、同9時20分ごろ、男性の容体が急変したため病院に搬送。検査の結果脳内出血と診断され、緊急手術が施されたという。

 市消防局は「当時、男性の左側頭部にこぶが確認されたが、男性が救助の手を払いのけるなど興奮状態にあり、現場の判断はやむを得なかった」としている。