裁判員制度は「合憲」=最高裁大法廷で初判断―弁護側上告を棄却

裁判員制度の合憲性が争われた覚せい剤密輸事件の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允長官)は16日、「裁判員制度は合憲」とする初判断を示し、弁護側上告を棄却した。
 10月12日の大法廷弁論で、弁護側は「裁判員に裁判官と対等の権限を与えた制度は憲法に違反する」と主張。検察側は「憲法は裁判官以外の参加した裁判も許容している」として上告棄却を求めていた。
 一審千葉地裁の裁判員裁判は、覚せい剤約2キロを持ち込んだフィリピン国籍のパークス・レメディオス・ピノ被告(45)に懲役9年、罰金400万円の実刑を言い渡した。弁護側は二審で裁判員裁判は違憲と主張したが、東京高裁は合憲判断を示して退けていた。