袴田死刑囚、DNA鑑定へ…静岡地裁

静岡県清水市(現・静岡市清水区)で1966年、みそ会社専務一家4人が殺害された「袴田事件」の第2次再審請求審で、静岡地裁は23日、犯行時の着衣とされた衣類についた血痕が袴田巌死刑囚(75)のものかを調べるため、死刑囚本人のDNA鑑定を初めて実施する方針を示した。

 同日開かれた地裁と静岡地検、弁護団の三者協議後、弁護団が明らかにした。

 確定判決で、犯行時の着衣とされた衣類には、袴田死刑囚や被害者の血が付着していると認定された。だが昨年12月に地裁が開示したDNA鑑定は、血痕が被害者のものかを調べることが目的で、袴田死刑囚のDNA鑑定は行われなかった。

 弁護団は「衣類は袴田死刑囚のものではない」と主張しており、この主張を補強するため、袴田死刑囚のDNA鑑定を求めていた。2月3日の三者協議で鑑定方法の細部を詰めるという。