遺族「思い出したくない」 宮崎・2女性殺害の松田死刑囚の執行で【松田康敏‐死刑執行】

宮崎県で2001年、女性2人を殺害し、現金を奪った松田康敏死刑囚(44)の死刑が29日、福岡拘置所で執行されたことについて、被害者の遺族は「もう思い出したくない」と言葉少なだった。

 被害者の1人で、01年11月に同県西都市で殺害された橋田とし子さん=当時(53)=の母親にはこの日朝、執行の知らせがあったという。母親は「事件から10年以上たっており、長かった。もう今は思い出したくない。死刑にしてもらえばもう、言うことはない」と話した。

 03年1月、1審宮崎地裁で松田被告に死刑を言い渡した際の裁判長だった小松平内元判事は「いつかその日が来るかもしれないと思っていたが」と驚いた様子。「1審判決に関わった人間として、執行の事実を重く受け止める」と述べた。
宮崎連続強盗殺人事件‐松田康敏