尼崎ドラム缶遺体 沖縄で7年前、親族が転落死…多額の保険金 角田被告も同行

20121018-00000517-san-000-3-view兵庫県尼崎市の民家の床下から3人の遺体が見つかった事件で、別の傷害致死罪で起訴された角田美代子被告(64)と同居していた義妹の夫=当時(51)=が平成17年、美代子被告ら親族で沖縄県を旅行中、崖から転落して死亡していたことが17日、捜査関係者への取材などで分かった。転落死から間もなく義妹の夫の弟(54)が行方不明となり、美代子被告らに多額の保険金が入っていたという。兵庫県警は事件との関連を慎重に調べている。

捜査関係者らによると、義妹の夫は17年7月、美代子被告や義妹の角田三枝子被告(59)ら8人で訪れた沖縄県恩納村の観光名所「万座毛(まんざもう)」で、崖から約30メートル下の岩場に転落して死亡した。沖縄県警は当時、親族らの後ろにいた義妹の夫が、崖で足を滑らせるなどしたのが原因と判断していた。

 この数カ月後、義妹の夫の弟(54)が行方不明となり、妻だった三枝子被告らには多額の保険金が入ったという。また、義妹の夫は平成12年、尼崎市内のマンションを購入し、美代子被告らと同居していたが、死亡後は三枝子被告に相続されていた。

 さらに、このマンションの購入時、約3千万円の借入金の連帯債務者となっていた美代子被告の知人女性(71)も数年後に行方不明となった。この知人女性は美代子被告の兄の交際相手だったといい、同市の民家の床下から見つかった3遺体の1人とみられる。

 一連の経緯は、尼崎市内の貸倉庫で昨年11月、大江和子さん=当時(66)=の遺体がドラム缶に遺棄され、美代子被告らが逮捕された事件で、県警が捜査したことで判明。美代子被告の周辺で多数の行方不明者がいることも分かったという。
尼崎事件 角田美代子