石原都知事辞職発表 「新党」結成に既成政党では強い警戒感も

石原東京都知事は、25日午後、知事を辞職して新党を結成する考えを明らかにした。
石原都知事は25日午後、たちあがれ日本の本部に入って、平沼代表らと会談をしている。
「石原新党」の結成に、永田町の既成政党では強い警戒感が広がる一方で、「選挙互助会になるのではないか」との冷ややかな見方もあり、思惑が交錯している。
まず、新党結成を歓迎しているのは、いわゆる第3極勢力で、日本維新の会が「方向性は同じ。維新の会にとってプラスだ」と歓迎しているほか、減税日本の小林興起議員のように、早くも複数の議員が石原新党に合流したい考えを示していて、小林議員は記者団に対して、「大勢引き連れていくのが自分の仕事だ。石原首相が誕生するような人数にしていきたい」とまで述べている。
さらに民主党からも、新党への合流を模索する議員が出るとの見方も出ており、民主党幹部は「みんなの党とすみ分けができていれば、離党者が出て解散が早まる可能性がある」と指摘している。
一方、ある民主党議員は、次の選挙で苦戦が予想される議員が石原新党に駆け込む動きについて、「選挙互助会以外の何ものでもない」と冷ややかに見つつ、総選挙に向けて「石原新党と保守層を食い合うことになる自民党の方がダメージではないか」とそろばんをはじいている。
また、ある自民党議員は「石原さんは高齢だから、全国的にはブームは起こらない」とみる一方、日本維新の会との連携を警戒しており、石原都知事と橋下市長の政策の違いをどう調整するかが課題になるとの見通しを示している。
いずれにしろ、石原新党が国民からどの程度支持されるか、そして、日本維新の会との連携が奏功するのかの2つを、永田町は固唾(かたず)をのんで見守ることになる。