尼崎事件 角田美代子

尼崎事件(あまがさきじけん)とは、25年以上にわたって、尼崎市を中心に兵庫県、高知県、香川県、岡山県、滋賀県、京都府の6府県で、数世帯の家族が長期間虐待、監禁され、数名が虐殺された殺人事件である。尼崎連続変死事件とも呼ばれる。2011年11月に被疑者逮捕で発覚した。また、無実の人間の顔写真を被告として報道した報道被害事件でもある。

尼崎事件 概要

この事件の主犯は64歳(2012年)の女で、従犯とされる親族の在日韓国人、38歳(2012年)の男やその他数名の取り巻きを従えて、標的とした複数の家族を暴力的に支配して、家庭に居座る、裸で外を歩かせる、などあらゆる虐待を繰り返し、結果死亡した女性はドラム缶に詰める、などした。主犯らによって暴力的・精神的に支配された被害者家族らは家ごと乗っ取られ、互いに殴打し合わされたり、監禁され暴行されたり、全財産を奪われたりしたが、主犯女の手口は巧妙で、自ら手を出すことは控えめだった。

主犯らは、些細なことに難癖をつけては弱みを見せる相手を脅迫し、多数の無法者を引き連れて家庭に侵入し、金品をむしり取ることを生業としており、夜の街で獲物を探し歩いていた。主犯女は普段から飲み仲間に、「交通事故に遭ったら金になる」など当たり屋の指導をするなどし、うっかり隙を見せて食い物になってしまった家族らのその後は凄惨で、高松市のある家族は2003年5月頃、餓死寸前になり、服も着させて貰えず、父親が全裸で長女をおんぶして親族の元に「何か食べさせてほしい」と、助けを求めてきたこともあった。

またある時は夫婦揃って全裸で泣きながら親族に金を借りに来ることもあり、やがては親族までもが呼び出され、長女が「お父さん、ごめんね」と泣きながら両親を顔が腫れるまで殴らせられている光景を目の当たりにし、「情けなくてつらくて、ノイローゼになるかと思った」とショックを受けた。

しかし、警察(兵庫県警尼崎東署、香川県警高松東署、高松南署)は再三親族や、この高松の父親、近隣住民などから被害相談や通報があったにも拘らず、全く対応することはなく、「事件ではないので動けない」などと繰り返し、結果的に長年の間、被害者たちはなすすべもなく主犯らの暴力、虐待の前に見殺しにされ、2011年管轄外の大阪府警がある被害者女性の駆け込みを信じて捜査を行ったことで、ようやく事態が公になった。被害者たちは、何度も逃げたが、そのたびに連れ戻されていた。

また中には、保険金目的に崖から転落を強要されて殺された者もいるが、この時も警察は現場の聞き込みや生命保険契約有無の確認さえ怠り、主犯達の言うがまま事故として処理していた。また、兵庫県警は主犯逮捕後も主犯宅の現状維持さえ怠り、競売に出されるがままになっており、逮捕一年後、2012年10月になってようやく家宅捜索を行うが、既に一味残党に証拠隠滅のため、監禁小屋を撤去されてしまうなど捜査の遅れが目立った。2012年11月7日、上述の主犯や従犯、その内縁の夫など8人が再逮捕、または逮捕された。

2012年12月1日から、高松市にて行方不明者の一人である、かつて床下から遺体が発見された民家に住んでいた88歳の女性(T一家の祖母)の遺体の捜索が行われた。12月2日の捜索では倉庫の床下から多数のコンクリートの破片が見つかり、12月3日に遺体が発見された。女性は行方不明後、主犯らの住むマンションで死亡したとされ、警察は殺人容疑で捜査している。

12月5日にも親族数人が殺人容疑で再逮捕された。事件の発覚は第46回衆議院議員総選挙の開始や笹子トンネルの事故と重なったため、重大な事件であるにもかかわらず、ほとんど報道されなかった。

12月12日午前6時20分頃、兵庫県警の留置所にて、主犯女が布団内で長袖のTシャツを首に巻き自殺を図っているのが見つかり、病院に搬送されたが死亡が確認された。主犯女は10月以降、弁護団や留置所を巡回する警察官に「生きていても意味がない」「死にたい。どうすれば死ねるのか」など自殺をほのめかす発言を複数回にわたりしていたという。逮捕後、主犯とされる容疑者が死亡したことにより、この事件の真相解明は極めて困難な状況になったと見られる。

尼崎事件 接点

上述のように主犯女の手口は、被害者たちを次第に取り込んでいくことであり、まずはきっかけから(あるいは口実を作って)接点を持ち、弱みを握り、相手の些細な「落ち度」を咎めて10人近くの集団で家に押しかけ、自宅に乗り込んで事実上占領し、職場にも押しかけて、挙句に被害者たちを虐待して意のままにすることであった。

尼崎事件 家宅占領後

そのうえで、主犯自身は手を下さず、従犯とされる義理の従弟や、「金髪デブ軍団」と呼ばれる取り巻き達を使い、あるいは恐怖によって怯えさせ、家族同士を自分の指示通りに殴り合いさせるなどして、家族間の信頼関係を破壊し、被害者宅へ暴力で支配を完成させていった。また、子供の身の安全を理由(ネタ)にし脅し、その両親を服従させることもしばしばだった。 何年もの虐待の末に、その家庭の子供が恐怖と安全への願いから主犯女に洗脳されてしまうケースもあった。高松市の被害者の娘は虐待された挙句に洗脳され自ら主犯女の養女になることを願い、次第に主犯女の命じる犯行の実行犯としての役割を演じるようになり、主犯女の息子と結婚させられもした。

尼崎事件 集金

主犯女の第一の目的は被害者の財産であり、集金方法には手段を選ばなかった。家含めて、被害者家庭の全資産を身ぐるみ剥いだのは言うまでもなく、「プライドを捨てさせるため」として被害者の子供に消費者金融から借りさせたり、両親、祖父母を脅迫して、親族の家までお金を借りに行かせたりした。また子供を脅して、子供の友人達からもお金を借りさせていた。

尼崎事件 被害者の待遇

主犯女は名義を変更させて被害者たちのマイホームを手に入れると、被害者たちを追い出し、自宅(主犯の)近くのワンルームのアパートに一家を丸ごと押し込んでいた。主犯は集めた金で自身の分譲マンションに別ルームを購入し、そこにも他の被害者家族を押し込み、一部はベランダの犬小屋大の隔離小屋に起居させることもあった。また、逃亡を防止するため、時に裸で暮らさせ、被害者の妻は猿轡をかませられ、それを見た親族(女)の口からはとても言えないほど、卑猥で無残な姿で暮らしていた。ベランダのこの小屋は複数個あって、外から施錠できる仕組みになっており、そこに閉じ込められた被害者へは、主に脅迫された親族らから継続的にリンチが行われ、少なくとも四名が衰弱して死亡している。またこの小屋を外から見られるのを防ぐため、ベランダの周囲には木製のフェンスが張り巡らされていた。また虐待の方法も凄惨、多様で、ある男性は、両耳をつぶされ、両手足をバーナーで焼かれていた。またある女性は耳が欠け、唇はえぐれて、発見時、放心状態であり、殺された別の女性は形が分からないほどに殴られて顔が変形しており、後日リンチの最中と思われる「生きているか死んでいるか分からない」写真を見せられた父親は慟哭した。

尼崎事件 被害者・その被害

主犯らの犯行によって、数世帯が壊滅に追い込まれ、一家は離散し、親族の多くが暴行・監禁を受け衰弱死した。以下に紹介する主犯らの犯行の説明では、イニシャルが登場するが、これは被害者の居住していた地名から取った頭文字であり、実名とは関係がない。またここに紹介する以外にも、数軒の家族が崩壊、虐殺、奴隷化の憂き目に遭っている。医師が病死と判断したため、警察が捜査していないものもある。

尼崎事件 角田美代子

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