小林薫死刑囚の刑執行 奈良の小1女児誘拐殺人事件

昨年12月の安倍政権誕生で初
20130221kanagawa022100309_-_-_CI0003法務省は21日、平成16(2004)年に奈良市で小学1年の女児を誘拐し、殺害したとして死刑判決が確定した小林薫死刑囚(44)=大阪拘置所=ら3人の刑を同日午前、執行したと発表した。死刑執行は昨年9月以来の約5カ月ぶりで、自民党への政権交代後初めて。未執行の死刑確定囚は134人となった。

死刑執行 無差別殺傷の金川死刑囚も

奈良市の小1女児誘拐殺人事件は、確定判決などによると、小林死刑囚は16年11月17日、奈良市内の路上で帰宅途中の市立小1年の女児=当時(7)=に声をかけ、車に乗せて誘拐。奈良県三郷町の自宅マンション浴室で殺害した後、平群町の道路脇側溝に遺体を遺棄するなどした。

 18年の1審奈良地裁は「被害者が1人であることは死刑を回避する理由にはならない。真剣な反省をしていない上に更生の意欲もなく、人格の矯正可能性は極めて低い」として死刑を選択。弁護側は控訴したが、本人が取り下げ死刑が確定した。

 19年6月、別の弁護人が取り下げ無効を申し立てたが、奈良地裁、大阪高裁、最高裁はいずれも退けた。その後、小林死刑囚本人が再審請求を行ったが、最高裁は21年12月に再審を認めない決定をした。

残る2人は、茨城県土浦市で20年に起きた9人殺傷事件の金川真大(かながわ・まさひろ)死刑囚(29)=東京拘置所囚=と、武藤(現姓加納)恵喜(けいき)死刑囚(62)=名古屋拘置所。

金川死刑囚は茨城県土浦市で20年3月、男性=当時(72)=を刃物で刺して殺害。指名手配中の同月、同市のJR荒川沖駅で通行人の男性1人を殺したほか、7人に重軽傷を負わせた。

 武藤死刑囚は名古屋市中区のスナックで14年、女性経営者=当時(61)=の首絞めて殺害し、現金約8000円を奪うなどした。

死刑執行 谷垣法相「法の精神を無視しない」

谷垣禎一法相は執行後の会見で、判決から6カ月以内に死刑を執行しなければならないとした刑事訴訟法の規定に言及し、「法で定められた期間について、法の精神を無視するわけにはいかない」と話した。

 谷垣法相は就任記者会見で「国民感情や被害者感情からみて死刑制度を設けていることは根拠がある」と述べるなど、死刑執行に前向きな姿勢を示していた。