パナソニック、最終赤字は7542億円 リストラなどで今期の黒字転換めざす

パナソニックが10日発表した2013年3月期連結決算は、最終損益が従来予想と同水準の7542億円の赤字となった。2期続けて7000億円台の巨額赤字決算となった。今期(2014年3月期)は生産設備のリストラや製品見直しなどの効果が出るとして、最終利益500億円と3期ぶりの黒字転換をめざす。

前期の売上高は6.9%減の7兆3030億円、営業利益は約3.7倍の1609億円と大きく増やした。しかし営業外費用としてソーラー、民生用リチウムイオン電池、携帯電話事業などでのれん減損損失やリストラ費用などを合計で5088億円を計上。さらに繰延税金資産の取り崩しもあり、巨額最終赤字となった。

 セグメント別営業利益はAV機器などのAVCネットワークス分野が12年3月期の赤字678億円から黒字199億円に転換するなど、全部の分類で営業黒字となった。

 今期は売上高が1.4%減の7兆2000億円、営業利益は55.3%増の2500億円まで伸ばす予定。数百億円規模の人員削減効果も出る。

 想定為替レートは1ドル=85円で見積もったが、100円になれば、営業利益ベースで300億円規模の上振れが期待できるという。