「半沢直樹」で愛人ホステス 壇蜜の演技力に評価真っ二つ

20130807-00000002-nkgendai-000-1-view破竹の快進撃を続ける日曜劇場「半沢直樹」(TBS)。放送されるたびに「面白すぎる!」と絶賛の嵐で、第4回(8月4日)の平均視聴率はついに27・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、瞬間最高30・0%(同)に達したからすごい。

 この数字をたたき出した場面のひとつが、堺雅人(39)が演じる銀行マンの半沢と、クラブホステス役の壇蜜(32)が対面するシーンだった。壇蜜は、半沢が勤める銀行から5億円をだまし取った東田(宇梶剛士)の愛人で、これまで謎めいた存在だったが、第4回では登場シーンが急増。ネイルサロン出店の夢のため、男を利用し、時に甘え、時に怒り、すすり泣く、シタタカで悲しい女の役どころである。

 セクシーグラドルの壇蜜にはもともと男性ファンが多い。それも瞬間最高30%をマークした一因になっている可能性はあるが、肝心の壇蜜の“演技力”については、視聴者の評価は真っ二つに割れているようだ。

 放送直後、Q&Aサイト「ヤフー知恵袋」には、「壇蜜の演技力、どう思いますか。私はヘタだと思うのですが」という質問が書き込まれた。

 それに対する19件の回答には「棒読み」「下手すぎ」「かなり残念」と酷評も多いが、一方で、「私は上手いと思います」「がんばりが見えてかわいい」「よかったのでは?と思います」「あの素人っぽさに妙にリアリティを感じた」「役柄的には壇蜜さんが合ってる」といった意見も寄せられている。

 壇蜜の演技には初回から「大根」「論外」と否定的な意見が圧倒的だったが、ここにきて、ネット掲示板やツイッターでも、「壇蜜のもつ雰囲気はすごくいい 」「思ったほど悪くなかった」「表情がいい」「怖い目はなかなかいい」とホメ言葉が増えてきているのだ。

 これは脚本のマジックなのか、配役の妙か、それとも壇蜜の演技への手放しの評価なのか。作家の麻生千晶氏の見方はこうだ。

「率直に言うと彼女の演技はド下手です。これまでのように黙っている場面なら、愛人役としてただセクシーでいればよかった。しかし、セリフも増え、重要な役回りになってくると話は違います。棒読みとか関西弁が変という以前に、自分がどんな役を任され、どう振る舞えばいいのか、きちんとわかって演じきれていないのが浮き彫りになってしまった。もちろん、演技の基礎ができていない壇蜜さんに、ドラマに出てくる海千山千の役者のようになれと言っても無理です。それなら、中途半端に芝居をしようとはせず、とにかく四六時中、役柄のことだけを考えて、心の中で思い、演じるよりもなりきるしかないと思います」

 次の第5回も壇蜜の登場シーンは多いとみられる。半沢と東田、国税局のトライアングルの中でどう立ち回るのか。壇蜜の演技力に注目だ。