無免許授業の才教学園・前教頭「違法と認識」

長野県松本市の私立小中一貫校「才教学園」(児童生徒498人)で、中学校の教員免許しかない教員が小学校の学級担任をするなどしていた問題で、松山治邦前教頭(51)(22日付で退任)が27日夜、取材に応じ、2005年の開校時から違法性を認識しながら不適切な授業を続けていたことを認めた。

 松山前教頭は「募集しても思うように教員が集まらず、安定志向の若手が公立学校に移るなど、慢性的に人手不足だった」と説明。理事長を兼任する山田昌俊校長について、「違法状態との認識はあったと思う」と話した。

 才教学園は20日に記者会見して問題を公表。山田校長は「教頭にすべて任せていた」と述べ、松山前教頭は「教員免許法の知識がなく、違反だと思いもしなかった」と説明していた。

 松山前教頭は取材に「教員免許がない私の独断による過失と説明すれば、学校への損失が一番少ないと考えた。虚偽説明は校長が了承した」と述べた。