桜宮高の体罰自殺、当時の部顧問に懲役1年求刑

大阪市立桜宮(さくらのみや)高校バスケットボール部キャプテンの2年男子生徒(17)が同部顧問から体罰を受けた翌日に自殺した問題に絡み、この生徒を殴ったなどとして傷害、暴行の両罪に問われた当時顧問の元教諭・小村基(はじめ)被告(47)(懲戒免職)の初公判が5日午後、大阪地裁であり、検察側は懲役1年を求刑した。

 起訴状によると、小村被告は昨年12月18日、同高体育館で行われた練習試合で、男子生徒が積極的にボールに飛びつかなかったことに立腹し、顔や頭を平手で複数回殴る暴行を加えた。同月22日の練習試合でも、プレーについて問い詰めた際、男子生徒が返答しないことにいら立ち、顔や頭を平手で十数回殴り、唇に約3週間のけがを負わせた、とされる。

 男子生徒は翌23日、体罰への不満を訴える手紙を残し、自宅で自殺。大阪市教委が今年1月に体罰と自殺の事実を公表し、翌2月に小村被告を懲戒免職処分とした。

 遺族の告訴を受けた大阪府警が捜査を進め、3月、小村被告を暴行と傷害の疑いで書類送検。大阪地検が7月に在宅起訴していた。