ホストクラブ経営者不明 歯の治療用のインプラントが逮捕の決め手

sn2013091806_50東京都内でホストクラブを経営していた男性が、3年前から行方不明となっている事件が18日、急展開を見せた。
ホストクラブの元従業員の実家から見つかったのは、歯の治療に使うインプラントで、これが容疑者逮捕の決め手となった。
3年前に失踪したカリスマホスト・土田正道さん(失踪当時43)。

事件は18日、容疑者5人の逮捕という急展開を見せた。その決め手となったものは、歯の治療に使われる、小さなねじのような器具だった。

18日午前9時すぎ、元ホストクラブ店長・玄地 栄一郎(げんち・えいいちろう)容疑者(31)が自宅から出て、八王子警察署へ向かった。死体遺棄と死体損壊の容疑で逮捕された玄地容疑者は、土田さんとともに、八王子市内でホストクラブを共同経営していた元店長だった。

また、そのホストクラブの従業員だった阿部卓也容疑者(26)も逮捕され、このほか、阿部容疑者の父親・阿部秀樹容疑者(59)、元妻・阿部篤子容疑者(31)、そして玄地容疑者と交友関係のある平 正喜容疑者(30)、あわせて5人が逮捕された。

主犯格とみられる玄地容疑者と阿部容疑者は、以前から捜査線上に浮上していた人物だった。玄地容疑者らは2012年7月、土田さんの携帯電話を壊し、東京・檜原村に捨てたとして、器物損壊の疑いで逮捕・起訴され、その後、執行猶予付きの有罪判決を受けていた。しかし2人は、土田さんの行方については「知らない」などと供述していた。逮捕前の9月13日、阿部卓也容疑者は、FNNの取材に対して、「(土田さんの消息は?)わからない、全然。(最後に連絡が取れたのは?)たぶん3〜4年前。(それからは一切?)そうですね。(土田さんとトラブルは?)トラブルにはなってないですよ。(けんかしていたとかは?)けんかなんてできないです」などと話していた。消息については「わからない」、トラブルも「なかった」という受け答えに終始した阿部容疑者。

しかし、警視庁の捜査員のもとには「阿部容疑者の実家に死体が持ち込まれた」という情報が寄せられ、捜査は大きく動き出していた。近所に住む男性は「家の排水路の配管が、どこを通って、どうなって来ているかっていうのを、全部説明させられて。2階のトイレの便器を外して、『上から水流せ』って言って、どーっと水を流して、『出てきた、出てきた』と言って。係長かな。『出ました』って。そしたら『それ、しまっておけ』って『置いとけ』って。それから、風呂、流し、水回り、全部調べていましたよ」と話した。

警視庁は、阿部容疑者の父親の自宅を家宅捜索し、捜査員は、敷地内にある生活排水などがたまる汚水升から、人の顔の骨の一部を発見した。発見された骨は微量で、土田さんのものであるとは特定できなかったが、同時に見つかったあるものが決め手となった。それは、歯の治療に使われるインプラントと呼ばれるもので、よく見ると大変小さく、それぞれ形も違う。

そして、ねじのように切れ込みが入っている。見つかったのは、歯の治療に用いられるインプラント。
これは、あごの骨に開けた穴に差し込み、人工の歯を支えるもので、大きさは1cmにも満たない、小さなものとなっている。大船駅北口歯科インプラントセンターの杉山貴志院長は「インプラントというものは、ものすごく数があって、日本では、おそらく50以上、世界には100、200というメーカーが、いっぱいあります。インプラントというのは、1つひとつ、ねじの形、ねじの切れ込み具合とか、1つひとつメーカーによって違うので、調べれば必ずわかります」と話した。

阿部容疑者の父親宅の敷地内から、この小さなインプラントを発見した捜査員は、同型のものが、全国におよそ600個流通していることを突き止め、その全てを洗い出した。すると、発見されたインプラントと同じ型のものは、ただ1つ除くと、全て所在が確認できたという。その1つが、行方不明となっている土田さんのものだった。かつては、テレビ番組などにも出演し、カリスマホストとして注目を集めていた土田さん。

警視庁は、死亡の経緯についても、今後、調べを進める方針。
八王子ホスト失踪事件 ホストクラブ経営、土田正道さん(当時43歳)が失踪した事件