ホスト経営者死体損壊:逮捕の店長らと金銭トラブルか

東京都八王子市のホストクラブ経営者、土田正道さん(当時43歳)の死体損壊・遺棄事件で、逮捕されたホストクラブ元店長、玄地栄一郎(31)と元従業員、阿部卓也(26)の両容疑者がクラブ経営の譲渡などを巡り、土田さんと金銭トラブルになっていたことが捜査関係者などへの取材で分かった。警視庁は土田さんの事件と金銭トラブルの関連について調べを進める。

 玄地容疑者ら5人は2010年11月25日〜同12月ごろ、八王子市で土田さんの遺体を損壊し、遺棄したとして18日逮捕された。土田さんの遺体は見つかっていないが、土田さんのインプラント(人工歯根)のねじが阿部容疑者の父親の自宅の汚水槽で発見されたことで、警視庁は逮捕に踏み切った。

 捜査関係者によると店長だった玄地容疑者は土田さんとホストクラブを共同経営していたが、その後、土田さんから店の経営権を買い取り、単独オーナーとなった。しかし、譲渡後も店の内装費の残りなどについて土田さんから支払いを求められていたという。

 阿部容疑者も土田さんが経営する別のホストクラブの客引きを巡りトラブルを起こしたとして、給与の大半を土田さんへの支払いに充てるよう迫られていた。

 土田さんは10年11月の失踪直前、周囲と金銭トラブルを抱えていることを示唆し、「いなくなったら何かあったと思ってくれ」と話していたという。
八王子ホスト失踪事件 ホストクラブ経営、土田正道さん(当時43歳)が失踪した事件