ベネッセが希望退職者募集 グループで300人

ベネッセホールディングス(HD)は2日、グループ全体で300人程度の希望退職を今月18日から募集すると発表した。同社が希望退職を募集するのは昭和30年の創業以来、初めて。同時に、会員の減っている通信教育事業や間接部門から、成長分野の介護事業などに配置転換を進める。

 7月に発覚した顧客情報の流出事件に関するおわび費用などがかさみ、9月中間連結決算の最終損益は20億円の赤字となった。同社は「一連の施策で組織の最適化を行い、販売管理費の削減、コスト構造の改革をはかる」としている。

 希望退職日は来年3月末。特別退職金を支給し、転職支援も行う。すでにリストラ関連費用として約50億円の特別損失を計上しており、10億〜90億円の最終赤字を見込む15年3月期通期の連結業績予想に影響はないとしている。

 また、グループ各社から700人を、介護子会社の「ベネッセスタイルケア」(東京都新宿区)、全国に設ける学習相談施設「エリアベネッセ」などへ異動する。人材を成長分野へシフトさせる。グループ全体の間接部門は来年4月までに統合し、約900人いる同部門の要員を約450人まで圧縮する。