放送分野の楽曲使用料徴収、JRCが4月から参入へ

テレビやラジオで流れる楽曲の著作権を管理して使用料を徴収するビジネスに、ジャパン・ライツ・クリアランス(JRC、東京都)が今年4月から参入することが13日、明らかになった。放送分野への新規参入は2006年のイーライセンス(東京都)以来。音楽著作権管理市場の大半を握る日本音楽著作権協会(JASRAC)に挑み、著作権管理のあり方に一石を投じる。

 JRCは音楽プロダクションなどがつくった管理会社で、これまでは契約を結んだ作曲家らの曲が、ゲームソフトなどで使用された場合、著作権者に代わって使用料を徴収してきた。放送分野に参入し、これまでJASRACが管理していた坂本龍一さん、スピッツ、浜田省吾さんらの約1200曲について管理契約を結び、使用料を徴収する方針だ。

 著作権管理事業は、かつては国の許可制で、音楽の著作権はJASRACの独占市場だった。01年の規制緩和で新規参入が可能になり、現在は事業者が10に増えたが、市場の9割以上はJASRACが握り、楽曲がたくさん使われる放送分野では、イーライセンスしか参入できていなかった。