黒田 笑顔で広島復帰会見「モヤモヤあったが…これで良かった」

ヤンキースからフリーエージェント(FA)となり、8年ぶりに広島に復帰した黒田博樹投手(40)が16日、広島市内のホテルで入団会見を行った。「実際に広島に来る日までいろいろモヤモヤした気持ちもあった。自分の決断はこれで良かったのかと考えることもあったが、広島に来てファンの声を聞いて、これで良かったかなという気持ちです」と引き締まった表情で語った。

古巣復帰を決断した理由について「年齢的にもカープに帰るなら今年しかないと思った」と明かした黒田。「今回ほど悩んだことはなかった。これが最後の決断になると思っている」とし、「カープのユニホームを着て投げるほうが、最後の1球になったとしても後悔は少ないんじゃないかと思った」と広島で現役の最後を飾りたいという思いを語った。

 ファンに対しては「最初にFA権を取ったときにファン人たちに心を動かしてもらった。今度は逆に自分がファンの心を動かすことができれば、と思っています」と話した。

 黒田は広島で11年を過ごし、2007年オフにFA権を行使してドジャース入り。12年にヤンキースへ移籍した。メジャー通算212試合で79勝を挙げ、2010年から日本投手最長となる5年連続2桁勝利を記録。昨オフに年俸20億円にのぼるメジャーの巨額オファーを蹴り古巣広島への復帰を決断し、「野球人生の最後の決断。新たなチャレンジをしていきたい」などとコメントしていた。

 黒田は米ロサンゼルスで自主トレを行っていたが14日に帰国。15日に広島入りし、さっそく本拠地のマツダスタジアムでトレーニングを行った。17日に2次キャンプ地の沖縄に入り、18日から練習に合流する。契約は1年で年俸4億円プラス出来高払い。背番号は07年まで背負った「15」。