1人最大50万円! ミキハウスが従業員に臨時ボーナス 訪日客消費が絶好調

ベビー・子供服のミキハウス(大阪府八尾市)は22日、全従業員に総額3億円超の臨時賞与を支給する方針を明らかにした。本格化している中華圏の旧正月「春節」など訪日外国人向け商戦が好調なためで、パート従業員を含めて1人当たり最大50万円程度を支給。大幅な賃上げも合わせて実施し人材を囲い込む。

 木村皓一社長が産経新聞の取材に明らかにした。4月には月額1万円程度のベースアップ(ベア)を実施予定で、新卒初任給も1万5千円引き上げる。

 臨時賞与の支給は従業員の貢献度に応じて行い、支給総額は2月末までの今年度決算を反映させる。昨年度も臨時賞与を支給したが、今年度の売上高はアジアの富裕層の消費で約2割増の見通し。木村社長は「優秀な人材は業界で取り合いになっている。パートでも結果を出した人は評価し、利益を還元したい」と狙いを話している。

 中国の国家観光局の予測によると、18日から始まった春節の休みを利用して海外旅行する中国人は昨年より約10%増の519万人。大阪や東京の百貨店では、中国や台湾からの買い物客の対応に追われている。

 ミキハウスでも特に高機能なベビーシューズ(5400円から)は生産が追いつかないほどの人気といい、阪急百貨店梅田本店(大阪市北区)内の店舗の山下唱子店長は「観光帰りに夕方詰めかけ、洋服だけでなく靴や肌着など一人で40万円以上買うこともある」と驚いている。