NTTコムが独データセンター買収へ、1000億円程度=関係筋

NTTコミュニケーションズがドイツのデータセンター運営イー・シェルター(フランクフルト)を買収する方向で最終調整に入っていることが28日、明らかになった。買収額は1000億円程度になる見通し。関係筋が明らかにした。

イー・シェルターは2000年創業。現在、ドイツやスイスなどで9万平方メートルのデータセンターを運営している。一方、NTTコミュニケーションズは2014年3月時点で国内外140拠点以上、約20万平方メートルのデータセンターを保有しており、さらに拡大させる方針を示していた。イー・シェルターの買収により、欧州市場を強化する。

国内通信市場が伸び悩むなか、NTT<9432.T>は海外事業を強化しており、クラウド分野を中心に積極的にM&A(合併・買収)を実施。2010年には南アフリカのICT(情報通信技術)システム構築・運用大手ディメンションデータを約2900億円で買収、顧客基盤を海外に広げた。

NTTは2017年3月期に海外売上高200億ドルを目指しているが、鵜浦博夫社長は「通過点に過ぎない」との認識で、海外展開をさらに加速させていく方針だ。