イオン、GMS苦戦で3期連続の営業減益へ 15年2月期予想を修正

イオン<8267.T>は23日、2015年2月期の業績予想を大幅に下方修正した。連結営業利益予想は2000―2100億円の計画を1400億円に引き下げた。前年比18.3%の減益で3期連続の減益となる。主力の総合スーパー(GMS)のイオンリテールやダイエーの低迷が長引き、営業増益となった総合金融事業やデベロッパー事業ではカバーしきれなかった。

イオンでは「消費税増税や物価上昇などを背景に、生活必需品に対する消費者の節約志向が強まるなど、小売業にとって厳しい環境となった」と振り返った。

イオンリテールは、営業黒字を確保したものの、減益。ダイエーは売上高・利益ともに計画を下回ったという。

2―11月期決算時にすでに、通期の業績見通し達成について「非常に厳しい」(若生信弥グループ財務最高責任者)との見方を示しており、下方修正は予想されていた。

当期利益予想は480億円から350億円(23.2%減)へと引き下げた。

16年2月期については、首都圏の食品スーパー連合、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス<3222.T>やウエルシアホールディングス <3141.T>が連結子会社として寄与する。このほか、GMSでは、権限を現場に移譲するなどの構造改革を進めており、早期の業績回復につなげたい考えだ。