繁華街を暴走、男性はねる 飲酒検問突破の運転手逃走

28日午前6時ごろ、熊本市中央区の下通アーケードで、パトカーに追跡されていた乗用車が男子大学生(20)をはねた。運転手は車を乗り捨てて逃走。大学生は足を打撲し、軽傷を負った。命に別条はないという。熊本北署が道交法違反(ひき逃げ)容疑で行方を追っている。

同署によると、車は同区安政町の国道3号で飲酒検問を突破、区内の九品寺交差点付近でタクシーに衝突。その後、繁華街を縫うように逃走し、下通アーケードを横切ろうとした際に大学生をはねたとみられる。

 現場を記者が目撃。車はアーケードを横切る道をタイヤの音を響かせて猛スピードで走り、歩行者をよけたあと、アーケード内の壁に激突。帰宅中、壁に寄りかかるようにして休んでいた大学生をはねた。男と見られる運転手が車を降りて逃走、警察官が追いかけた。

 はねられた大学生と一緒に帰宅中だった別の男子大学生(21)は「車はクラクションを鳴らしながら横断中の歩行者をかわし、止まりきれずに自分たちに突っ込んできた。丸刈りで黒い服を着た運転手が逃げて行った」と語った。