CEO更迭失敗、VW監査役会長が逆に身を引く

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は25日、フェルディナント・ピエヒ監査役会長が辞任したと発表した。

 ピエヒ氏は、VWグループの母体となった独高級車メーカー「ポルシェ」の創業者一族。20年以上にわたり、実力者として君臨してきた。

 ロイター通信などによると、今年に入り、VWのマーティン・ウインターコーン最高経営責任者(CEO)の任期延長を阻止しようとして失敗し、逆に自らが身を引く形となった。

 ピエヒ氏は、M&A(企業の合併・買収)を積極的に繰り返すことなどにより、VWグループの年間販売台数を1000万台まで伸ばした。ただ、ウインターコーンCEOの更迭については支持が広がらず、監査役会のメンバーから、「相互の信頼関係を損なった」と指摘されていた。

 会長職は暫定的にベルトルト・フーバー監査役副会長が務める。