農地バンク、目標の16%…貸し手農家集まらず

農林水産省は19日、農業の大規模化を進めるため、2014年度に設立した農地中間管理機構(農地集積バンク)について、初年度に貸し付けた農地の面積が約2万4000ヘクタールだったと発表した。

 約15万ヘクタールの目標に対する実績は、16%にとどまった。

 農水省は、貸し手側の農家から農地が集まらなかったことが原因とみている。多くの農家は依然、農地を知らない人に貸すことに強い抵抗感を持っているとみられる。機構は都道府県ごとに設立されており、貸し手の農家を探す意識が低い機構もあるという。

 大規模化を目指す農家や法人は多く、借り受けを希望した農地面積は23万ヘクタール(昨年9月時点)を超えている。林農相は19日の閣議後の記者会見で、貸し手農家の掘り起こしを機構に促すため、実績に応じた予算配分などを検討する考えを示した。