「元本保証」する個人向け株、トヨタ株主総会で可決 今夏にも新型種類株を発行

トヨタ自動車の株主総会が16日、愛知県豊田市の本社で開かれた。会社側が事実上の「元本保証」の仕組みとなる譲渡制限付きの個人投資家向け新型種類株を発行できるように定款を変更する議案を提出し、3分の2以上の賛成で可決された。今夏に種類株を発行する。

 種類株の発行には米議決権行使助言会社が反対を表明し、決議の行方が注目されていた。

 新しい種類株は発行からおおむね5年は売却ができない代わりに、5年後に株価が下がっても、希望すれば発行時の価格で会社が買い取る。普通株主と同様の議決権もある。

 長期的な視点で経営を応援する個人株主の獲得が狙い。豊田章男社長は「最先端の技術開発の追求や創造を通じた中長期的な企業価値向上が目的。これからのチャレンジを支え、育てるのは株主のみなさま」と呼びかけた。