エアコン電線「ねじり接続」は危険…発火の恐れ

エアコンを利用する際、電線の芯同士を直接結びつける「ねじり接続」など不適切な接続をして、火災を引き起こす事例が相次いでいる。

 独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE)が注意を呼びかけている。

 同機構によると、エアコンの火災を伴う事故は、2009〜13年度の5年間に272件報告され、うち死亡が3人、重軽傷は8人。原因別では、「電源コードの改造や不適切な修理・接続」が最多の35件だった。

 エアコンは、他の家電より大きな電流が流れるため、電源プラグを専用のコンセントに直接差し込む。だが、引っ越し先でコンセントにコードが届かないといった場合などで、他のコードとねじり接続をするケースがある。また、通常の延長コードを使うと、エアコン起動時にコードの容量を超える電流が流れてしまう場合がある。これらにより、接続部分が異常発熱し、火災につながる。

 東京都では12年8月、エアコンのねじり接続が原因で出火し、周囲を焼いた。石川県では14年1月、延長コードが原因とみられる住宅火災で、70代女性が亡くなった。

 同機構は「ねじり接続は絶対に行わず、延長コードも使わないでほしい。コードがコンセントに届かない場合は、業者に配線を依頼して」と話す。

 また、扇風機についても、09〜13年度で101件の火災事故が発生。長期使用に伴う絶縁体の劣化や断線などが、原因の半数を占めた。同機構は、10年以上使用している機種は就寝時や人のいない場所で使わないよう呼びかけている。