バター不足、数字上は回避か…店頭は今も品薄感

生乳生産者や乳業メーカーで作る一般社団法人「Jミルク」は23日、2015年度の国内のバターの供給量が需要量を上回る見通しになったと発表した。

 Jミルクは「(全国で家庭用バターが品切れ状態になった)14年秋冬のようなバター不足は起きづらい」と予測している。

 Jミルクによると、生産量は前年度比2・7%増の6万3300トンで、国家貿易による輸入量1万2800トンと合わせれば、需要量(7万4800トン)を1300トン上回る見通しだ。

 農林水産省は5月、Jミルクが当時の需給予測でバターが9900トン不足すると指摘したことを受け、1万トンの緊急輸入を決めた。今回の予測では、この効果もあり、数字上は不足が回避されそうだ。

 ただ、スーパーの店頭では、今も「お一人様一点限り」などと購入を制限しているところが多く、品薄感がある。200グラムあたりの小売価格は、前年より約6%高い430円台で高止まりしている。