FTの編集権独立を維持、人員削減もしない=岡田日経社長

日本経済新聞の岡田直敏社長は24日、英国の経済紙フィナンシャル・タイムズ・グループ(FT)買収についての会見で、FTの編集権について独立性を維持すると述べた。人員削減や支局の統合なども考えていないとした。

岡田社長は、FTの編集権について「われわれはFTの編集を自分たちと同じようにしようとは考えてない。FTはFTの編集方針で紙面を作る。我々も我々の編集方針で作る。日経の紙面構成によってFTの紙面を変えるなどということはない。編集権の独立を保証する」と述べた。また重複する拠点などに関して、人員削減や支局の統合は考えていないとした。

また同社の喜多恒雄会長は、買収の目的について、日経が成長続けるためにはデジタルとグローバルの2つを推進する必要があると指摘。価値観や理念が共通するFTは最もいいパートナーだとした。

約1600億円と巨額な買収金額について、岡田社長は、「FTが持っている資産価値や、ブランド力、両社で作る価値を考えれば、今回の金額はそれに見合うものだ」と語った。

資金調達に関しては、自己資金と外部からの借り入れを検討しているという。