吉本興業「中小企業」に…資本金1億円に減資へ

吉本興業(大阪市)が、事業の元手となる資本金を約125億円から1億円に減資することが28日、わかった。

 同社は3月末時点で利益剰余金が140億円のマイナスとなっており、取り崩した約124億円は資本準備金に回し、財務の改善を図る。9月1日付で実施する。

 減資をした場合、累積損失の解消に充てるケースが多い。同社は減資の理由を「総合的な財務戦略を勘案した」(広報)としている。資本金が1億円以下になると「中小企業」とみなされ、法人税や法人事業税の負担が軽減される。税制上の優遇措置を受ける狙いもあるとみられる。

 経営再建中のシャープも今年5月、1億円への減資を検討したが、政府などから批判が出て大企業とみなされる5億円への減資にとどめた。