SGUトップ型軒並みランクダウン、THE世界大学ランキング2015…東大43位京大88位

英タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(Times Higher Education、THE)は9月30日(現地時間)、2015年の世界大学ランキングを発表した。1位は5年連続となるカリフォルニア工科大学だった。東京大学は2014年の23位から大きく順位を落とし43位、京都大学は2014年59位からさらに順位を落とし88位となった。

THEによる世界大学ランキングは、英国QSやサウジアラビアCWURによる世界大学ランキング、上海交通大学の研究センターによる「世界大学学術ランキング(ARWU)」とともにに世界で注目を集める世界大学ランキング。評価基準は、「教育」「研究」「論文被引用数」「産業界からの収入」「国際性」の5つ。世界の大学のうち、800大学をランキングで発表した。

 トップ10には、2014年同様に英国または米国の大学が多数ランクイン。結果、1位は5年連続のカリフォルニア工科大学で、2位にオックスフォード大学、3位にスタンフォード大学が続いた。2014年に2位を獲得したハーバード大学は、6位に順位を落とした。英国と米国以外では、スイスのチューリッヒ工科大学(ETHチューリッヒ)が2014年13位から順位を上げ、9位にランクインした。

 文科省が2014年9月26日に「スーパーグローバル大学(SGU)」を採択して以来、世界大学ランキングトップ100入りを目指す「トップ型(タイプA)」13校のランキング結果が注目を集めてきた。タイプA13校のうち、トップ100にランクインしたのは東京大学(43位)と京都大学(88位)の2校のみ。そのほか、201位から250位に東北大学、201位から250位に東京工業大学、251位から300位に大阪大学が続いた。私立大学では、慶應義塾大学が501位から600位、601位から800位に早稲田大学が入った。

 国内の大学にとって、THE世界大学ランキングの評価基準で高評価を得るには「国際性」の基準で評価されることが最重要課題となる。東京大学は2012年に27.6、2013年に29.6、2014年に32.4と徐々に得点を上げてきていた。しかし、2015年の本ランキングでは30.3と、2014年と比較して2.1ダウン。文科省のスーパーグローバル大学として期待を背負っていただけに、ネット上では2015年の結果を残念がる声があがっている。なお、京都大学も、東京大学同様に「国際性」評価は2014年29.0から26.1に下がった。

 2015年の主要な世界大学ランキングがすべて出揃った。今後のスーパーグローバル大学の取り組みには、更なる期待が集まるだろう。

◆THE 世界大学ランキング トップ10
1位 カリフォルニア工科大学
2位 オックスフォード大学
3位 スタンフォード大学
4位 ケンブリッジ大学
5位 マサチューセッツ工科大学(MIT)
6位 ハーバード大学
7位 プリンストン大学
8位 インペリアル・カレッジ・ロンドン
9位 チューリッヒ工科大学(ETHチューリッヒ)
10位 シカゴ大学

◆ランクインした国内の大学(掲載順)
43位 東京大学
88位 京都大学
201-205位 東北大学
201-250位 東京工業大学
251-300位 大阪大学
301-350位 名古屋大学
401-500位 北海道大学、九州大学、東京医科歯科大学(TMDU)、首都大学東京、筑波大学
501-600位 広島大学、金沢大学、慶應義塾大学、大阪市立大学、東京農工大学
601-800位 千葉大学、愛媛大学、岐阜大学、順天堂大学、近畿大学、神戸大学、熊本大学、九州工業大学、長崎大学、新潟大学、岡山大学、大阪府立大学、埼玉大学、信州大学、昭和大学、上智大学、東海大学、徳島大学、東京海洋大学、東京理科大学、鳥取大学、豊橋技術科学大学、早稲田大学、横浜市立大学(YCU)、横浜国立大学