中学校給食一時停止へ 神戸市教委、異物混入問題受け

神戸市の中学校給食で異物の混入が相次いでいた問題を受け、同市教育委員会は9日までに、市内7区での給食の提供を13日から一時停止する方針を固めた。調理・配送を受け持つ業者に衛生面などで不十分な点が確認され、生徒や保護者らへの影響の大きさなどを考慮したとみられる。(小川 晶、上田勇紀、紺野大樹)

 給食の提供を一時停止するのは灘、中央、兵庫、北、長田、須磨、垂水の各区で、昨年11月から先行実施していた計27校。別の業者が請け負う東灘区と西区の計6校では継続する。

 同市教委によると、昨年11月〜今年7月に髪の毛や金属片など計86件の異物混入を確認。うち7区を受け持つ業者が約9割の77件を占めた。調理場などの衛生環境や設備の改善点も判明したという。

 問題が発覚した今月6日以降、市教委には保護者らから苦情が相次ぎ、弁当持参も認めていることから給食のキャンセルも殺到。市教委は、業者からの聞き取りや調理環境の調査などを踏まえ、当面、給食の提供を停止する方針を固めたとみられる。

 市教委は、11月から市内全81校(校舎建て替え中の1校を除く)で中学校給食を本格導入する予定だったが、一時停止する方針を固めた7区については対応を検討する。