ホンダ、GMとの共同開発拡大を検討 人工知能や自動運転視野

20151016-00000015-biz_fsi-000-2-viewホンダが米ゼネラル・モーターズ(GM)との共同開発の拡大を検討していることが16日、分かった。2013年から共同開発する燃料電池車(FCV)に加え、人工知能などIT(情報技術)や自動運転が検討対象とみられる。両社の技術を融合して次世代技術の開発競争をリードしたい考えだ。

両社はすでに対象拡大の協議に入った。FCVでの協力が円滑に進んでいることから、技術の相乗効果や開発投資の低減が見込めると判断したもようだ。

ホンダは来年3月までに独自開発のFCVを発売するが、20年にGMと共同開発する燃料電池や水素貯蔵システムの搭載車をそれぞれのブランドで発売する予定。技術開発には長期間を要することから、早期に対象拡大の検討を始める。

次世代技術の開発をめぐっては、トヨタ自動車が9月に米マサチューセッツ工科大(MIT)やスタンフォード大と人工知能の研究で連携すると発表。日産自動車も1月にアメリカ航空宇宙局(NASA)と自動運転の共同研究を始めるなど開発競争が激化している。

ホンダは自動運転の実用化時期を明らかにしておらず、他社に後れをとる。GMは17年に高速道路で実用化を計画する一方、環境分野ではホンダなどにリードを許している。両社は得意な技術を融合し、次世代車の開発競争で勝ち残る考えだ。