【巨人】笠原と松本竜、スマホのデータ解析などから野球賭博発覚

巨人・福田聡志投手(32)が野球賭博に関与していた問題で、日本野球機構(NPB)の調査委員会は21日、都内で緊急会見を行い、新たに巨人の松本竜也投手(22)と笠原将生投手(24)も野球賭博を行い、野球賭博常習者と交際していたことを発表。賭博行為や野球賭博常習者との交際を禁じた野球協約第180条違反(1年間または無期の失格処分)に抵触すると判断され、熊崎勝彦コミッショナーに中間報告を行った。

巨人は、福田が笠原を介して紹介された知人A氏と野球賭博などを行っていたとして、今月7日に福田を告発。熊崎コミッショナーから委嘱を受けた調査委員会が調査を開始した。関係者からのヒアリングや、提出を受けたスマートフォンに残ったデータ解析などを進めた結果、笠原と松本竜の関与も浮上した。

 調査委員会の大鶴基成委員長によると、笠原は昨年4月頃から10月頃までの間、A氏らとプロ野球約10試合の勝敗に金銭をかけて賭博を行った。また、今年8月頃までの間、A氏と交際し、金品を授受したという。さらに、A氏とは別の飲食店経営者・B氏とも昨年4月頃から10月頃までの間、プロ野球10〜20試合で賭けを行っていた。今年9月頃までB氏と交際し、賭けマージャンや賭けゴルフも行っていたという。松本竜は昨年6月頃から10月頃までの間、笠原を介してプロ野球10数試合について、野球賭博を行っていた。

 A氏、B氏が、暴力団などの反社会的勢力との関わりがあるかどうか、巨人の他の選手や、巨人以外の球団の選手らと両氏が接点があるかどうかについては、大鶴委員長は「今までの調査の中では認められていないが、引き続き調査をします」と話した。

 調査委員会は今後1か月をめどに最終報告を行い、熊崎コミッショナーに処分案と再発防止策を提出する意向だ。熊崎コミッショナーも同日、会見し「返す返すも残念。野球界の歴史的な重み、文化的公共財としての発展という意味において、重要な調査。(巨人以外の)各球団も一層の限りない緊張感を持って対応されるはず」と話した。

 巨人・久保博球団社長は球団を通じてコメントを発表。「野球賭博をしていた選手が3名に上り、痛恨の極みです。プロ野球ファンの皆様、関係者の皆様に深くお詫びします。コミッショナーが下す処分が決まった時点で、球団としても厳しい処分を行います。二度とこうしたことを起こさないよう全力で取り組む所存です」。球団は福田に賭博関与の疑いが発覚した後、全選手、球団職員にヒアリングなどを行い、再発防止への対策を始めていた。

 福田、松本竜は今季、1軍登板はなかったが、笠原は20試合に登板している。

 NPB調査委員会・宮本慎也委員(元ヤクルト)「球界全体で重く受け止めないといけない。再発防止のためどうすればいいかは僕の役割」