ワインから軍需物資…「ロッシェル塩」初公開へ

第2次大戦中に兵器用にワインから作られた水中音波探知機(ソナー)の材料「ロッシェル塩」が、東京・上野の国立科学博物館で31日から始まる「ワイン展 ―ぶどうから生まれた奇跡―」(読売新聞社など主催)で初公開される。

 甲府市北口のワイナリー「サドヤ」に保管されているが、外部に持ち出されるのは初めて。同博物館の沓名(くつな)貴彦研究員は「おそらく全国どこを探しても見つからない、ワインと戦争の関係性を示す貴重な証拠」と指摘している。

 沓名研究員が話を聞きつけ、9月にサドヤでこぶし大の透き通ったロッシェル塩の結晶三つを確認した。ロッシェル塩は戦時中、ソナーに利用され、海軍が重要な軍需物資として製造に力を入れた。同博物館によると、当時は「サドヤ」と、都内の民間研究機関の計2か所で集中的に製造された。サドヤに海軍技術研究所の分室を設置するなど、海軍はロッシェル塩の製造に大きな期待を寄せていた。