東京電力、経常利益3651億円で過去最高益 中間期決算、燃料費低下が奏功

東京電力が29日発表した平成27年9月中間連結決算は、経常利益が前年同期比50・4%増の3651億円と、中間期として最高益だった。原油や液化天然ガス(LNG)の価格下落で燃料費が4340億円も減少したことが奏功した。

 ただ、増益は一時的な要因も大きい。燃料価格の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」は、原油やLNGの価格下落が電気代に反映されるまで3〜5カ月かかる。中間期は電気代に先行して燃料費が下がったタイムラグの影響で、2210億円も利益が押し上げられた。

 柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働時期が見通せないことから、28年3月期の業績予想は開示しなかった。同日会見した広瀬直己社長は柏崎刈羽原発について「経営安定のため再稼働が必要だ」と強調。再稼働を前提に「値下げを考えないといけない」と述べた。