オリオンビールが台湾に営業所 来年、初の海外拠点

オリオンビール(沖縄県浦添市、嘉手苅義男社長)が2016年、台湾に営業所を新設することが8日分かった。


台湾から沖縄を訪れる観光客が増加し、台湾ファミリーマートがオリオンビールを定番商品として扱うなど台湾への出荷量が増加しており、今後も成長性が見込めると判断した。


拠点を構えることで営業スピードを速め、さらなる出荷量伸長を狙う。


同社の海外拠点開設は初めて。

8日、台北市で開かれたオリオンビアフェストin台湾の会場で嘉手苅社長が明らかにした。


嘉手苅社長は「安全、安心、おいしいの三拍子がそろったメイドイン沖縄のビールを台湾で広げていきたい」と意気込みを語った。


同社は世界12カ国・地域にビールを輸出しており、14年度の出荷量は2013キロリットル。台湾は960キロリットルで海外出荷量の4割以上を占める。


同社は1997年から台湾へ飲食店向けの20リットル樽(たる)生の出荷を始め、海外展開に着手。2010年には350ミリリットル缶、14年に500ミリリットル缶を量販店向けに輸出している。


14年には台湾ファミマとプライベートブランド(PB)商品を開発。台湾ファミマ2600店舗で通年販売している。


台湾への14年度出荷量は前年度に比べ3割増えた。本年度は6割増の1500キロリットルの出荷を目指している。台湾ファミマでは今年4月から10月までに55万本(500ミリリットル缶換算)を売り上げた。
 

台湾ファミマ商品部の羅文科副部長は「オリオンビールは飲みやすく、若者の支持を得ている。沖縄旅行をする台湾人が増え、認知度も上がっている」と定番化した理由を説明した。


同社は7、8日、オリオンビアフェストin台湾を開催。オリオンビールや県産特産品、沖縄観光をPRした。