お笑い芸人・狩野英孝を悩ます“ドッキリ病”

お笑い芸人の狩野英孝(33)が一般人では絶対にかかることがない“ドッキリ病”に悩まされていた。「ラーメン、つけ麺、僕イケメン!」の一発ギャグでブレークした狩野はバラエティーだけでなく、イベントなどの営業でも引っ張りだこだが、その地方営業で“事件”が勃発。イベントの盛り上がり方に「素直に自分の人気を信じられなくなっている」というから、ただ事ではない。

 狩野を悩ませる“事件”が起きたのは、10月初め。鹿児島で行われた地方局主催のイベントだった。

「狩野のほか、急上昇中の女芸人コンビ『おかずクラブ』など、人気芸人が複数ブッキングされていたそうです」とはお笑い事務所関係者。

 強豪ぞろいでも一番の盛り上がりを見せたのが狩野だった。そこでは狩野が歌手の仕事をする時に扮する「50TA」の復活が予定されていたからだ。

 この「50TA」というのは2009年にお笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」が司会を務めるバラエティー番組「ロンドンハーツ」のドッキリ企画から誕生したキャラクター。この番組企画で狩野は本気でアーティストデビューするつもりだっただけに思い入れは強い。

 とはいえ、数多くある地方営業の一つ。客の集まりは狩野の頭の中でも、それほどでもなかったのだろう。だが、会場は1万人に迫るファンが集まり「狩野! 狩野!」「50TA! 50TA!」「イケメン! イケメン!」「つけ麺! つけ麺!」と興奮状態のコールで覆い尽くされたというのだ。

「鹿児島中央駅の前に設置された特設ステージに狩野が登場すると、女性や子供の『キャー!』という金切り声がすごかったそうですよ。駅前は大パニック状態で、地元のイベンターも『AKBが来た時よりすごい。まさか狩野さんに、これほどの集客力があるとは思わなかった』と話していたそう」(前出関係者)

 ところが、その状況を一番信じなかったのが、狩野本人だった。狩野は「コレ、絶対にドッキリだよ! いくらなんでも、鹿児島でこんなにお客が集まるはずないじゃん!」と現場で慌てふためいてしまったのだ。

「控室にいる時にも、小さな隙間を見つけては『これ、カメラでしょ』と疑い、客席を見てはロンブーの淳さんの姿を探していた。主催した地方局がテレ朝系列だったことも、狩野を疑わせた一因になったようです」と関係者。イベントが終了しても、狩野は「ロンハーのカメラはどこ?」と最後まで疑っていたそうだ。

 芸人なら人気があることは喜ばしいことなのに、ファンの声援を素直に信じられなくなってしまっているという。同関係者は「ドッキリに引っかかりすぎて、狩野はプライベートもどこかカメラの存在を気にしているそうです。人気者はつらいですよね」と苦笑い。芸人にとってはうれしい悩みかもしれないが、心が休まることはないのもつらい。