中国でケシが調味料の料理店35店摘発 麺、焼き魚や唐揚げ

中国の国家食品薬品管理当局は23日までに、アヘンの原料となるケシの成分を麺、シチュー、焼き魚や鶏の唐揚げなどに使って供していたとして料理店計35店を摘発し、うち5店を訴追したと報告した。

調査で、ケシの使用でモルヒネやコディンなどの成分が検出されたという。ケシを添加物として用いることは2013年から禁止されている。同局は地方当局に対し監視態勢を強めることを求めた。

ケシの粉末を料理に使うことは中国内で珍しいことではない。ただ、調味料として使われた料理が中毒性に実際につながるのかどうかは不明となっている。

同国では2014年、屋台で固定客の確保を狙ってケシの粉末を麺の中に入れて売っていた26歳の男性が摘発され、10日間拘束された事例があった。摘発のきっかけは、この男性が運転する車両を止め、薬物検査を行ったことだった。男性は捕まる前、麺を食べていた。

中国ではこれまで劣悪な食品管理を暴露するスキャンダルが多数発生。14年には供給業者が期限切れなどの肉を米マクドナルドや他のチェーンレストランに引き渡す大規模な不祥事が明るみに出ていた。