薬物常習の“決定打” 清原容疑者が青ざめた「一通の手紙」

清原和博容疑者(48)が覚醒剤取締法違反で逮捕されてから6日が経過、メディアにはさまざまな情報が氾濫している。

 ここにきて、常習性を印象付ける報道も散見され、7日付のサンケイスポーツは1面で、巨人時代の知人が「(清原に)覚醒剤を複数回売った」と警視庁の事情聴取に証言している、と書いた。同紙は、「今後の捜査の進展次第では、巨人時代の薬物使用歴も明らかにされそうだ」と結んでいるが、日刊ゲンダイは清原容疑者が逮捕された翌日の3日発売号で西武OBのこんな証言を載せている。

「最初に薬物に手を出したのは、96年オフに西武から巨人にFA移籍する直前だったと思う。(中略)他球団の助っ人経由で怪しげな錠剤をもらったのです。アンフェタミン系興奮剤で覚醒剤の一種です。巨人移籍後はプレッシャーもあって、飲む頻度が増えたと聞いた」

 つまり現役時代から、薬物に手を染めていた可能性が高いのだ。

 改めてこの西武OBに話を聞くと、「清原さんは現役時代、知人から3億円もの大金を要求されたこともありました」とこんな話も出てきた。

 話は03年に遡る。この年の9月にある経営コンサルタントが約6億円の脱税容疑で逮捕された。仮に「A」とするこのコンサルタントは、パチンコの必勝法や競馬の予想情報を提供する商売で財を成し、プロ野球選手や相撲取り、プロゴルファーらのタニマチとして、その筋では有名だった。中でも親密だったのが清原で、2人は周囲に「義兄弟」と紹介し合う仲だった。清原は銀座や六本木はもちろん、遠征先でもAと飲み歩き、00年に巨人がリーグ優勝を決めた際には、選手主催の祝勝会の2次会にも清原の口利きで特別に参加するほどの関係だった。

 先の西武OBが言う。

「脱税容疑で捕まったそのAが拘置所から、複数の選手に手紙を出したのです。当然、清原さんの元にも届いた。保釈金を立て替えて欲しい、という内容です。手紙を受け取った清原さんは、すぐに球界の大物OBに相談した。清原さんは真っ青になっていたそうですけど、それは無心された金額が3億円という大金だったことだけが原因じゃないと思う。そんなもん放っておけ、という大物OBに、『断ったらユニホームを着ていられなくなるかもしれない』と怯えていたと言います。実はAは脱税の前にコカインや合成麻薬の所持で逮捕歴があった。一緒に清原さんもクスリにはまっているというウワサがあったから、保釈金の無心を断ればいろいろと暴露されると思ったのでしょう。スネに傷があるから、清原さんは手紙を脅しだと思った。実際、大物OBには最初、『3億円を恐喝されている』と言っていたそうです」

 結局、清原は手紙を無視したが、気が気じゃなかったろう。あるいは、そんな不安も薬物にのめり込ませるキッカケになったかもしれない。

 05年に日刊ゲンダイで、球界の薬物汚染の実態と自らの使用を実名で告白した元投手もちょうどその頃、清原に1日何十回も電話やメールで「正直にすべてを話せ」と迫っていたことを本紙は確認している。