押切もえ、山本周五郎賞候補に 2作目小説「永遠とは違う一日」

第29回三島由紀夫賞、山本周五郎賞(新潮文芸振興会主催)の候補作が21日に発表され、モデルで作家としても活動する押切もえ(36)の「永遠とは違う一日」(新潮社)が山本賞候補にノミネートされた。選考会は5月16日、都内で開かれる。

押切は13年、売れないモデルが主人公の長編小説「浅き夢見し」で小説家デビュー。翌年末には老舗文芸雑誌「小説新潮」に短編「抱擁とハンカチーフ」が掲載されて話題となった。「永遠とは違う一日」は、同誌に連載された6本の連作短編をまとめたもの。

 その他の候補作は、湊かなえ「ユートピア」(集英社)、中田永一「私は存在が空気」(祥伝社)、宮内悠介「アメリカ最後の実験」(新潮社)、相場英雄「ガラパゴス(上下)」(小学館)。

 三島賞候補は、蓮実重彦「伯爵夫人」(「新潮」4月号)、いしいしんじ「悪声」(文芸春秋)、山下澄人「鳥の会議」(河出書房新社)、三輪太郎「憂国者たち」(講談社)、亀山郁夫「新カラマーゾフの兄弟(上下)」(河出書房新社)。