三越伊勢丹、エッフェル塔近くに進出 欧州再出店狙う

三越伊勢丹ホールディングスは30日、欧州で本格的に再出店する構想を明らかにした。かつて日本人観光客らにブランド品などを売る店を出していたが閉店が続いた。今後はよりすぐりの日本製品を現地の人に売るスタイルに転換する。まずはパリで市場の分析に乗り出す。

大西洋社長がパリで朝日新聞の取材に「パリ、ロンドン、ニューヨークに店を出したい。構想中だ」と語った。足がかりとして1日、エッフェル塔近くの「パリ日本文化会館」内に「ザ・ジャパン・ストア」を開いた。

 同店では、京都の老舗・一保堂のお茶や、江戸切子、和紙を使った文具など、日本の技、細やかさが織りなす商品をそろえる。3年ほどかけて欧州の消費者の嗜好(しこう)をつかみたい考えだ。将来、パリに本格出店する際の店づくりを意識して、「食品、リビング、ファッション(のどのような組み合わせ)が、どうフィットするかを探る」(大西社長)という。今後の出店をにらんで不動産の状況も調査中だ。

 三越は1970年代からパリ、ロンドン、独ミュンヘン、マドリードなどに店を開いたが、2000年代に閉店が続き、ローマ店が残るだけになった。伊勢丹もロンドンやウィーンの店を閉じたほか、高島屋やそごうなども軒並み撤退。従来型の「日本人観光客や在留邦人が安心して買い物できる日本の百貨店」には限界も指摘されていた。