月刊サーフィンライフなど発刊 マリンスポーツ専門の出版社(株)マリン企画ほか1社が破産

出版物は事業譲渡などを通じて発刊再開を検討

 (株)マリン企画(TSR企業コード:291570771、法人番号:8020001083167、品川区東大井5−12−10、設立昭和46年10月20日、資本金9900万円、黒川治雄社長)と、関連の(株)エムピーシー(TSR企業コード:351072217、法人番号:6020001032118、同所、設立平成9年3月19日、資本金5000万円、同社長)は9月27日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には島田敏雄弁護士(LM法律事務所、千代田区永田町2−11−1、電話03−6206−1310)が選任された。

負債はマリン企画が約3億円、エムピーシーが約3億円、2社合計約6億円。

マリン企画は業歴40年を超える老舗で、マリンスポーツ関連の雑誌、書籍の専門出版社として定評があった。月刊「サーフィンライフ」はじめ、季刊雑誌「グライド」、「ハイ・ウインド」などサーフィンやウィンドサーフィンの専門雑誌を出版、このほか、ファッションやアート関連の出版物も得意としていた。

ピーク時の平成8年4月期は売上高約約29億6300万円をあげていたが、その後は編集、制作部門を別法人化したこともあり売上高は大きく減少。さらに近年はマリンスポーツ人口の減少や出版不況から刊行雑誌、書籍の売上不振に歯止めがかからず赤字も散発、27年4月期は売上高約2億1500万円に落ち込んでいた。

厳しい経営が続くなか、資金繰りも悪化し8月19日に事業を停止し破産申請の準備に入っていた。

エムピーシーはマリン企画の関連会社として設立。グループの編集、制作部門を担当し、13年4月期は売上高約16億3100万円をあげていた。しかし、以降は取扱い雑誌、書籍の販売低迷とともに売上高は減少の一途を辿り、15年4月期は売上高約3億7000万円にまで減少。マリン企画に連鎖し、今回の措置となった。

なお、「月刊誌などは現在、発刊を中断しているが、事業譲渡などを通じて再開を模索していく」としている。