道内漁獲、初の100万トン割れへ ホタテ、秋サケ低調

1−7月で35万4千トン

 2016年の全道の漁獲量が1958年の統計開始以降で最低となり、初めて100万トンを割り込む見通しであることが4日、分かった。道水産林務部がまとめた1〜7月の漁獲量は前年同期比22%減の約35万4千トン、金額は同11%減の1149億円。8月以降もサケやサンマなど主要魚種の水揚げが低調に推移しており、「過去最低だった15年の100万トンを下回る見込み」(同部)となった。北海道は全国の漁獲量の2割を占める。

1〜7月の漁獲量の減少は、主力のホタテの落ち込みが響いた。14年にオホーツク海を襲った 爆弾低気圧 による大量死の影響に加え、今年の春先に噴火湾で貝が死ぬ被害もあり、前年同期比3割減の17万トン。

 8月以降も秋サケや コンブ 、サンマがふるわない。北海道連合海区漁業調整委員会がまとめた9月20日現在のサケの漁獲匹数は、前年同期の6割の約610万匹にとどまる。8月に道内を襲った一連の台風で出漁が遅れたほか、流木が支障となっている。さらに、道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場(恵庭市)の宮腰靖之さけます資源部長は「道内近海の海水温が、例年より高い状況が続いているのも要因」と指摘する。

 道東沖のサンマ漁も同日現在で同17%減の1万7834トン。コンブも台風の接近で出漁できなかったり、高波で干場が被害を受けたりして減産の見通しだ。

全国漁獲高の2割

 また、今年からロシア200カイリ内の サケ・マス流し網漁 が禁止され、代替漁業・漁法も不漁だった。同海域内でスケソウダラ漁を手がけてきた 北洋転換底引き網漁船 ( 北転船 )も操業を見送るなど、北洋漁業の衰退が進んでいることも影を落としている。

 近年は「育てる漁業」のホタテが順調に水揚げを伸ばしてきたが、オホーツク海での減産が尾を引いており、生産の回復は18年度となる見込みだ。道漁連は「水揚げ回復の特効薬はない。国内市場向けに付加価値を上げる取り組みなどを一層進め、漁獲金額を伸ばしていかなければ」と危機感を募らせている。

 15年の全道の漁獲量100万トンは全国の約21・4%を占めた。200カイリ規制前の1970年代前半にはスケソウダラだけで110万トン以上、道東沖のイワシが豊漁だった80年代後半にはイワシだけで130万トン水揚げがあった。全道の漁獲量が最も多かったのは、87年の304万9500トン。