美術館命名権、京セラに決定 50年50億円、京都市、売却へ

京都市が大規模改修する市美術館(左京区)の命名権(ネーミングライツ)の契約先を京セラ(伏見区)に決定したことが6日、分かった。売却額は50億円で、市は改修費約100億円の半額を賄う方針。2019年度予定のリニューアル開館から50年間、通称が「京都市京セラ美術館」となる。運営は市が直接担う。

市施設の命名権売却は9件目。

応募したのは京セラ1社で、「創業地京都の文化と地域の発展に寄与したい」との趣旨で申請があった。5日の市ネーミングライツ審査委員会(委員長・山田陽子公認会計士)による選定を経て、6日に市が決めた。命名権は本館や大展示室、日本庭園など内部の8施設も対象で、今後、京セラが提案する。11月中にも契約に関する基本合意を結ぶ方針。

市美術館の命名権を巡っては、市議会や一部の美術関係者、住民団体から「命名権売却は歴史ある美術館にはそぐわない」などの批判が出ており、市は「市民負担を減らしつつ再整備するため、民間企業の力を借りたい」と理解を求めている。

市施設の命名権は、市美術館に近いロームシアター京都(京都会館)でも導入され、16年から50年間、52億5千万円で売却した。

市美術館は1933(昭和8)年、日本で2番目の大規模公立美術館として開館した。当時の名称は、昭和天皇の即位の大典にちなみ「大礼記念京都美術館」。終戦後、駐留軍の接収が解除された52(昭和27)年から現在の名称となり、京都をはじめとした日本の美術文化の発展に貢献してきた。