ドル、103円台後半=株安進行でリスクオフ強まる(2日正午)

2日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米大統領選の先行き不透明感から株価が下げ幅を拡大し、リスクオフの強まりで1ドル=103円台後半に続落している。正午現在は103円70〜71銭と前日(午後5時、104円92〜93銭)比1円22銭の大幅ドル安・円高。

ドル円は早朝、104円前後で取引された。その後、米世論調査で共和党候補のトランプ氏が民主党候補のクリントン氏を1ポイントリードしたことがリスクオフのムードを強め、日経平均株価の下げ幅拡大に伴ってドル円も売りが優勢になった。仲値前後に一時買い戻しが入ったが、「戻りが限定的で、上値の重さが確認されたことで改めてドル売り・円買いに傾いた」(為替ブローカー)とされる。

金融市場は、米世論調査で「トランプ・リスク」が再燃し、急速にリスクオフに傾斜した。目先も「ドル円は売りが出やすい」(同)ものの、「実際にはクリントン氏が勝利するだろう」(外資系証券エコノミスト)との見方が強く、「ドル円も一方的に売り込まれる状況にはならない」(大手邦銀)との声が聞かれる。

ユーロも対円で下落。対ドルは堅調。ドル売り・円買いの継続でユーロ円は下げ基調となった一方、ユーロドルは小幅高となった。正午現在、1ユーロ=114円75〜76銭(前日午後5時、115円27〜27銭)、対ドルでは1.1064〜1065ドル(1.0985〜0986ドル)。