堺男児不明 「子育ていらいら」生活も困窮 両親供述…家庭での問題山積が背景か

堺市北区の住民登録上は4歳の梶本樹李(たつき)ちゃんが所在不明となった事件で、保護責任者遺棄致死容疑で再逮捕された母親の無職、千穂容疑者(32)が樹李ちゃんが死亡したとされる昨年12月当時について、「子育てでいらいらすることが多かった」と供述していることが9日、捜査関係者への取材で分かった。

 傷害致死容疑で再逮捕された父親の鉄筋工、卓容疑者(35)は当時、勤務先で給料を前借りするなどし、一家は困窮していたとみられる。大阪府警は、家庭内で問題が積み重なり、樹李ちゃんへの暴力につながった可能性もあるとみて、当時の生活状況とともに供述の裏付けを進めている。

 捜査関係者らによると、両容疑者は大阪府松原市に住んでいた平成25年12月、施設に入所していた樹李ちゃんと長女(7)を引き取った。26年8月には双子が生まれ、千穂容疑者は「子育てが重なり、睡眠不足でいらいらすることが多かった」と供述。松原市のヘルパー制度の利用を希望したこともあった。

 樹李ちゃんは昨年12月中旬に死亡したとされるが、一家は同月下旬、家賃滞納のため2年間住んでいた松原市の民家を強制退去となり、堺市北区のマンションに引っ越していた。

 卓容疑者が今春まで勤務していた建設会社の社長(53)は同時期について「経済的に悩んでいた。給料の一部を前借りすることもあった」と証言。千穂容疑者は「夫は(昨年)12月に入って長男(樹李ちゃん)が言うことを聞かないことにいらだち、何度か殴ったり、ビンタなどの暴力を振るったりしていた」とも供述している。

 また、捜査関係者によると、両容疑者は「生活が苦しく、しんどかった」と当時を振り返っているという。